長崎秋の例大祭「長崎くんち」 国指定重要無形民俗文化財

  参考資料:長崎くんち赤本

【長崎くんち行事スケジュール】

6月1日 小屋入り・打ち込み
  長崎くんちは小屋入りから始まり、諏訪神社と八坂神社で清祓いを受けて、大役の無事達成を祈願し、この日から 演し物の稽古に入ります。小屋入りのあとに、くんち関係者のもとに踊町は挨拶回りを行います。
7月~9月 くんち稽古
  踊り町は演し物の稽古に励みます。
10月3日 庭見世(にわみせ)
  踊り町は夕方から表通りに面した店舗などで、傘鉾、演し物、衣装や小道具などを披露するほか、出演者に贈られたお祝い品を所狭しと並べてご披露します。
10月4日 人数揃い(にいぞろい)
   演し物の稽古が仕上がり、準備が整ったことを踊町関係者に本番と同様の衣装で、町内数か所でご披露します。
10月7日 くんち前日(くんちまえび)
  午前7時から諏訪神社を皮切りに所定の場所で奉納踊りが行われ、所定の場所を済ませた後は、各踊町は庭先回りに移り市中で演し物を披露します。午後1時からはお下りが行われ、諏訪・住吉・森崎の三基の御神輿が諏訪神社から御旅所の仮宮まで巡幸します。
10月8日 くんち中日(くんちなかび)
  午前7時から八坂神社、中央公園くんち観覧場にて奉納踊りが行われます。終了後は市中でも披露します。
10月9日 くんち後日(くんちあとび)
  午前7時から御旅所、諏訪神社にて奉納踊りが行われ、終了後は市中でも披露します。午後1時からはお上りが行われ、三基の御神輿が御旅所の仮宮から諏訪神社まで巡幸します。お旅所の仮宮から諏訪神社の本宮へ、三基の御神輿がもどります。県庁坂や諏訪神社の石段を一気に駆け上がるその姿は迫力があります。

「長崎くんち」の掛け声

「長崎くんち」での観客が掛ける掛け声には、独特の約束があります。

モッテコーイ
  「モッテコーイ、モッテコイ!」は、長崎くんちを象徴する代表的な掛け声の一つです。
  一度踊場を退場した曳き物などの演し物を呼び戻す時などに、「もう一度持ってこい」というアンコールの意味で使われる掛け声で、観客は「モッテコーイ、モッテコイ」を連呼します。これから登場する出番前の町に対しても用いられることがあります。
ショモーヤレ
  本踊が終わりアンコールをする時に掛け声です。「所望(しょもう)するからもう一つやれ」という意味です。
フトーマワレ
  傘鉾(かさぼこ)が回るときに「大きな輪を描いて、雄大に回れ」という意味で、長崎では大きいことを太いという言葉をつかうので、「太く(フトー)回れ」と言っています。
ヨイヤァ
   川船の網打船頭が投網を投げ、魚が見事網にかかった時とか、傘鉾が勇壮に回ったときなどに使います。「良くヤッタ」という意味です。